人間だったはずの風介は。
「ガゼル様」という繭から羽化を遂げ翅が落ちて何かに戻るはずなのだけれど、わからないからしょうがない。
「戻る」だなんて、いったい「何」に。
ガゼル様ったら桜の樹を眺めて「おいしそう」と、うっとり。
4月5日の春風がふく季節、なぐはるの背筋ゾゾゾ~。
「ほんとに食いそうだからこえ~よ」って、そういうなぐはるも言われたことあるのだろうな。
黒を基調としたドレスで、白雪姫、アリスの面影を感じる瞬間が最高に童話。
森の魔女(男子)
...
森から出られないのか、出られるのか、出る気がないのか。
本人だってつゆ知らず。
落ちてきた星と氷と草露と、森に浮かぶ胞子と鱗。ひと晩温めたらガゼル様が咲く。
食べたいものを、食べたい時に、食べたい分だけ。
そろそろお腹が空きそうな頃には、もうしっかり何かを食べさせてもらってそう。いつだって健やかに甘やかされ育まれるエターナル食べ盛り。
いつも寝言みたいなことばかり言ってるのは、お腹がいっぱいで眠たいのかもしれないね。
よく食べ、よく寝て、よく発光する。
もくもくと秋刀魚をお召し上がりになる。
書く文字はヘロヘロなのに、どうしてそんなにもお箸づかいは淀みなく進むのか。
皮や骨はあらかたなぐはるが取っておくのでイージーモードという点はお察しとする。