襦袢の背中の模様が、靄のように白く匂いたつ植物が生えてくるように見えた。
白い背中から、透明な翅が広がるように。
しっとりと和装に身を包む御姿に、お香のような香りを想像する。
白檀系ももミルクがぜべいびーきっと、ガゼル様はミルクと水蜜桃の香りそれに白檀系も密やかに感じるイメージで、深呼吸したくなる御ガゼの香。
朱の中でけぶるように咲く白い花。生地の絵柄もお気に入りです。和菓子のような、砂糖菓子のような。和三盆の口溶けで。
つんと小指が愛おしい約束ハンドパーツが着物の袖口をつまむ仕草に見える。
あの頃に聴いた童謡を小さく歌う。
そのままその背から花弁のような翅が生えてきそう。星浮かぶ夜空に発行する生命体かな。ガゼル様であれば、それはそんなに不思議なことじゃあない。
ぶなさんと和室な撮影スタジオで撮影会の予約を入れておりまして、その身支度の最中に気付き、着付けの手を止めてついついカメラを手に取ってしまいました。
ドールイベント会場でご縁があった着物作家さまにお願いして、寸法をガゼル様のボディにぴったり合わせて仕立てていただいた襦袢です。
お正月に購入した着物と重ねたいなと、寸法にちょうど合うものを探し求めていたところ、ありがたいご縁に恵まれました。お心づくしのご対応に感謝の気持ちでいっぱいです。襦袢や着物に合わせて、帯、帯揚げ、帯締めもひと通り揃えていただけてとても助かりました。
ありがとうございます。
作っていただいた襦袢で、ちょうど背中に白い花が咲いているような生地合わせになっていたことに気付いて感動しています。これが職人技の「粋」ですね。
森の奥でぼんやり光を放つその姿を見た晴矢少年は一言「蛍を見た」と。
蝉の鳴りに包まれる感覚は、森に満ちる朝霧と似ている。
そのちいさな唇を冷やしあま酒で湿らす初夏。
だんだんと湿気と暑さに包まれる昼寝は、暑さの肌触りと匂いを憶えるためのもの。しょっちゅう氷を口に含んで転がして遊んでそう、夏。