ガゼル様のお人形、大切な文化人形さん。
ブルーベリー柄のボンネット、水色のドレスで可愛らしくおめかししたこの子を見つけたときの感動は忘れられない思い出です。
「文化人形」というお人形さんに興味をもったのは、ガゼル様に初めてお着物を買ってあげたことがきっかけでした。
お着物姿の子が文化人形を抱っこしている姿ってなんだかイイなぁなんて思っていたところで、最高の巡り合わせでドルショでこの子を見つけて。サイズ感、ドレスの色味、まさに思い描いていた通りの小さな文化人形さん。
『お砂糖ひとさじ』の、布人形作家うのきょうこさまの作品です。
すてきな作品とのご縁をいただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

小さなお話し相手のお人形さん
ドレス姿もお着物姿も、小さな文化人形さんをぎゅっと抱く、ほんの少し懐かしさを感じさせる和洋折衷な雰囲気が堪らない。

桜色の気配の白肌はもっちりすべすべ、触れるとすこしひんやり。ひと膜の、ほのかな潤みがあるように。ガゼル様、和菓子っぽいとこもある。瑞々しい、半透明の和菓子。
文化人形さんを椅子に座らせて、お匙ですくったお菓子を分けてあげるのかもね。
小さな、大切な、話し相手のお友だち。
お部屋で留守番、ひとり過ごす間があったとて、仲良しのお人形さんやぬいぐるみたちが一緒にいるから大丈夫。晴矢が帰ってくるまで、彼には内緒の話をしよう。その話もだいたい自分自身の寝言であらかた伝わっているとは、つゆ知らず。だいたいそんなもの。

はるやには、内緒だよ(つつぬけ)
晴矢が出かける時のポッケの中身。
がぜさまのおててを拭くためのガーゼのハンカチと、飴玉と、ちょっとした財布とスマホ。
お会計はタッチでピョリーンって、たまに横から「それやりたい」とか言われてまるごと奪われるスマホ。
がぜさまがお出かけする時は、そのおててにぬいぐるみを抱くだけ。もう片方の手は、何も持たないおてて。何も持たず、何も持てないけれど、それは隣に立つ人のせいでもあるんだよね。まったくしょうがないな。
しばらくしたら、そのぬいぐるみも晴矢が持ってるんだろう。いつの間にか。

『お砂糖ひとさじ』のうのさま作の文化人形さん
今日はどこに行ったとか、何を見てきたとか。
ひとつひとつをお人形さんやぬいぐるみたちにお話しする。
たとえ、がぜさまの頭から抜けてしまったとしても。その声を聴いた子たちが覚えていてくれる。星の欠片の記憶を。