波岡恵子さま作のグラスアイ『銀曜変リアルアイ』をガゼル様へ。
東京流通センターで開催されたイベント「アイ・ドール61」にて、念願のご縁がありました。すてきな作品をありがとうございます。
「銀曜変(銀窯変)」というものを初めて目の当たりにしたのは、京都の国宝展で展示されていた『曜変天目茶碗』でした。
深い濃紺に宿る玉虫色。宇宙を、一瞬ごとにきらめきが呼吸するかのような満天の星の色。一目見たら目が離せなくなる魅力と不思議な光を湛えるそのかがやきに惹かれ、ずっと胸に残っていました。
(これはもう実質、ガゼル様は国宝なのでは…?)
そして、その銀曜変の技法を活かしたグラスアイ作りをされている作家さまがいると知り、波岡さまのTwitter(@Namioka_keiko)で過去イベントからのお品書きがアップされていたのを辿っていたところ、こちらのグラスアイに青天の霹靂のひとめ惚れ。
大切なお人形さんへ、職人技の作品を贈ることができてとても嬉しいです。ありがとうございます。
虹彩の深みを浮き彫りにする、クリプトとファローの細やかさと生々しさ。
人工物では成し得ないかのような、天然の、自然の、生まれもったものの湿度と温度が伝わってくるような気がします。息づき潤み、生きている「ナマモノ」感。
瞳孔に吸い寄せられるように、チュッとなっている虹彩の表現も堪らない。
見れば見るほど、職人さんの技術に圧倒されます。人の手をもって生み出された珠玉の硝子細工、超絶技巧の賜物がここに。
光の入り方により表情豊かに様々な色味の層をみせてくれて、ずっとずっとただただ眺めているだけでももう目が離せない神秘のおめめ。
瞳孔に宿る絶妙な青みも最高です。
幾重の色が重なる宇宙、光と重なり息づく表情。玉虫色の彗星が眩しいガゼルブルー。
ときどき、ドキッと妙に生々しい不思議な瞳に宿る銀曜変のかがやき。
ドールのアイホールに当て込んでみて、また改めて実感する「スゴ味」がある。
職人さんがリアルアイに込められたこだわりの瞳のリアルさがより際立つと感じました。そして、思っていたよりも追視してくれる印象です。追視大好物ですありがとうございます!
(※作者さまのツイッター呟きで拝見したのですが、銀曜変アイと銀曜変リアルアイの違いのひとつとして「リアルアイはリアルを追求しているため基本的には『底ドーム』『追視は控えめ』の傾向あり」とのことです。ヘッドとの相性もあると思います)
また、イベント会場にて作者さまとお話しした際に教えていただいたのですが、リアルアイは瞳の造りをデフォルメせず、瞳孔は小さめに作っていらっしゃるそうです。
ガゼル様(SD-F-05番ヘッド)に「18mmサイズ」のグラスアイです。
銀曜変でグラスアイを、凄いな神わざだな芸術品だなと。唯一無二の一点ものだし、いつかご縁があればと思っていたところで。お品書きでみたこのおめめを一目見て「ガゼル様の眼だ!」と、衝撃を受けました。
2017年の秋、たまたま旅先で日程が合ったということでじゃあ行ってみようかと訪れた国宝展。そこから丸3年とちょっと越しで果たした伏線回収。
これがガゼル様のお導き…ッ!?
だんだんガゼル様が伝説ポケモンに思えてくる。
極光のジオコントロールを司り、フェアリーオーラをその身に纏う。ガゼルネアス…!
ガゼル様のアイホールまわり、二重幅と粘膜部分のグロス(フルチョメイク指定:アイホール上下グロスあり)がつやっと光る瞬間もすごく好き。
睫毛はフルチョのベースのものに、上下ともに貼り足しています。
お迎えしてからはや7年とちょっと。
日々成長を遂げ、眩しさを増すガゼル様。ますます目が離せない。
幾重をもの光を宿す虹彩は、主の視界を銀幕とする。
この眼差しの先で、きっと晴矢も困ってる(困ってない)。南雲晴矢少年は宇宙で一番かわいい絶対零度の凍てつくエイリアンに取り憑かれてしまったのだ──・・・。
そして、この2021年の冬のはじめに。
このグラスアイは『風介』へ受け継がれました。
ぶなさん、鹿の子さん、このとっておきの珠玉のおめめをお目当てにイベント会場へ一緒に付き合ってくれてありがとう!いつもありがとう!
久しぶりに三人で顔を合わせて、丸善本店の『人形と絵の「春」展』へ寄り道もして、また思い出深い一日になりました。
サンタ・ガゼル・ノヴェッラは史実。